KPIを売場に設定しましょう
KPIとは、Key Performance Indicatorの略で重要業績評価指標と呼ばれています。
ビジュアルマーチャンダイザーが関わる売場は、KPIが厳しく設定され、それ如何によって評価がクライアントからなされます。
つまり、VPをつくるデコレーションの仕事が主の場合は、ウインドウがテーマに沿ってきれいに飾られたことが評価されますが、ビジュアルマーチャンダイザーの場合は、「売場をどう活性化するか?」で依頼されますので、それに対する評価は経営コンサルタント並みの KPIになります。
さて、それで多くのビジュアルマーチャンダイザーが悩むのはKPIをどのように設定するかですが、一番多いのは売上高の対前年比でしょう。
確かにそれでクライアントは喜ぶかも知れませし、当社もその評価が一般的なのですが、それ以外にも評価基準はあります。
メーカーの売場づくりの場合は、
・店内認知・購入率のシェアの変遷、つまり目的入店以外での衝動的購入率がアップしたか?
・同カテゴリーでの面積シェア、つまり競合他社に対してどれだけ売り場面積が拡大したか?
・小売店の人員配置の人数、つまり小売店が何人その売場に人を出してくれたか?
など。
小売店の場合は、
・売場内滞在率の増減、つまり売場に滞在する時間が多くなったか?
・視認率の増減、この商品を見た・見たことがあるという人がどれだけ増えたか?
・接客決定率の増減、VMDを整備して接客時間が短くなったか?
あるいは接客による売り逃しが減ったか?
など、KPIの指標にはさまざまなものが考えられます。
ただ、単純に「売場の売上を上げよう」というのはいいのですが、もつと細かくKPIを設定すれば、どんなことが売場活性化に寄与したのか、という具体的な売場づくりの基準になることはいうまでもありません。