「それは?」<br><br>「お湯の溫度を測る──まぁ、魔導具です。これは非売品なので悪しからず」<br><br> お湯が沸くのには1時間ぐらい掛かる。<br><br> 家の方へ案內しようとすると、彼女は俺から離れて家の方へ走っていく──だが何かに驚いて飛び退いた。<br><br><br>「きゃぁ!」<br><br> 慌てて家の前へ向かうと、そこには黒い森貓が香箱座りをしていた。もう暗くなっていたので完全に保護色になっている。<br><br> いつの間にやって來ていたんだ。プリムラさんの相手をしていたので、全く気が付かなかったな。<br><br> それとも、もっと前からいたのか?
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