「七瀬さん」 「っ・・・い、おり・・・」 「何故、ここにいるんですか」 「っ!!べ、つに…関係ないじゃんか!!!それより何で一織がいるんだよ・・・今日はオレ達だけだって聞いてたのに」 「まったく・・・貴方って言う人は変わっていませんね?」 「え?」そう呟いた一織の言葉にもう一度聞き直そうとすれば向こう側からガヤガヤと複数の声。 そうだ、一織がいるなら他のメンバーだっているはずだ。オレは急いでスタジオから出ようとすれば「七瀬さんっ!」 「なっ・・・」パシっと腕を取られ、思わずビクリと大きく体が震える。怖い? 怖くない? 大丈夫・・・・ 大丈夫・・・・オレの心の中はぐちゃぐちゃになっていた。あんなに大好きだった仲間なのに・・・ それを感じ取った一織はそっとオレから手を離した。「すみません・・・私は・・・」 「だい・・じょうぶだよ、一織、ごめん」 「私の方が・・・七瀬さんに・・・あんな、こと」 「え!?ちょ、ちょっと・・・泣かないでよ一織!!!」 「泣いてません・・・」 「一織。一織の所為じゃないだろう?オレが弱くて皆に迷惑ばかりかけたから・・・だから」 「ですが・・・貴方に、私は!?」 「泣かないで?一織に泣かれたら・・・オレ・・・」 「七瀬さんっ・・・」 「オレ、一織とこうやって話せて嬉しかった。ありがとう・・・一織がオレの歌・・・歌ってくれて嬉しかったよ?」