都内のマンモス大学のキャンパス。4月の入学シーズン。
大学の3回生に進んだ加納貴子は1年年下の阿部大介と歩いていた。
加納貴子は春らしく紺色のラガーシャツに花柄のミニフレアスカート。足元は軽く紺に白いストライプのパンプス、ちょっと日焼けした色に見えるサンタンベージュのパンティストッキング(加納貴子はこの色が自分の脚を一番奇麗に見せると思っている)を着用している。
隣を歩く阿部大介はもっか加納貴子の気になる男子生徒だ。同じゼミの吉田ゆかりの友達という事で知り合ったが、なかなかのハンサムで知的な印象が好感がもてる。それほど身長はないが細みで締まった体型で長髪もさわやかな感じだ。
『彼にしてもいいかな』加納貴子はそう思っていた。