土を愛し人を愛し神を愛する三愛精神を若い時に教えられて石原と桝本は、太田義治・和子夫妻のもとで、岩村昇先生の支援を受け、草の根交流を目指してアジア生活農場をはじめました。串原村の一角に野菜を作り家畜を飼いながら子育てをしました。街の子ども達もやってきて林間学校を楽しみました。その年の暮れイマジンを書いたジョン・レノンが亡くなったのでした。愛農流通センターや全国愛農会の人たちとの仲間作りに加えて頂き、羊の毛刈りには名古屋からも多くの方が訪ねて下さいました。その年の6月からは漬け物樽を逆さに重ねて、手作りの燻製をはじめました。これが山のハム工房ゴーバルのはじまりです。
スタートから7年する頃には地域の人々に支えられ繋がりが太くなり、1987年に串原食肉加工組合ゴーバルを作りました。ゴーバルでは豚を丸ごと使って様々なハムやソーセージ、食肉製品を作るようになってきました。ハムやソーセージも土を離れては成り立たないことが身にしみてわかってきました。1989年には多くの方の応援で10周年記念コンサートを新垣勉さんを迎えて開き、力強い歌声に励まされました。
2012年には沢知恵さんを迎えてゴーバル30周年感謝コンサートを行いました。フィナーレは老若男女の大合唱で明智かえでホールが湧き上がりました。だんだん人も増え工場も敷地も狭くなってきました。機械や工場も年代物になってきましたが、メンテを欠かさず大切に使います。人もおなじです。まだ遊びごとではありますが放牧豚の実験もしています。さまざまな学びによる創造と継承もこれからの課題です。
これからも私たちは「ほんとうのおいしさ」によって「心からあふれる喜び」を皆さまのもとにお届けしたいと願います。でもまだこれは千年続く物語のはじまりです。どうぞ末永くよろしくお願いいたします。