コンビニの平均的な店舗面積は、30坪程度しかない。その狭い売り場面積でどのようにすれば客に便利さを感じてもらえるのかを追求しなくてはならない。小さい店には小さい店なりの利点がある。それは、欲しい商品がすぐに見つかるということである。30坪程度であれば5分もあれば商品を見ながら店内を一周することができる。その時に重要なことは、店内を一周する間に客が欲しいと思う商品が、かごの中に自然に入っているということである。そのために必要なことが関連陳列である。
関連陳列とは、ある1つの商品があり、それと同時に使用される、または使用する可能性が高い商品を隣に並べることである。例えば「食パンの隣にジャムを並べる」「インスタントコーヒーの隣にクリーミングパウダーやスティックシュガーを並べる」などである。このようにすることによって客は食パンを見つけた後「ジャムも欲しかったんだ」や「あっ ジャムがなかった。買っておこう」などとなるわけである。食パンとジャムを買いにきた客にも、食パンだけを買いにきた客がジャムも買うきっかけともなる。このように欲しい物、または必要なものがすぐに見つかるというのは客にとって便利な売場ということになる。
また、食パンの横にシリアルを置くなどして、新しい消費シーンの提案を陳列で行うこともできる。
関連陳列をすることによって客にとっては便利であり、店側としてももう一品購入してもらえ客単価のアップ、売上全体のアップにもなるので、うまく活用したい陳列方法である。