陸の言葉は天の心にまっすぐ溶け込んで、 天の欠けたすきまにやわらかく灯った気がした。癒えない傷を抱いて… でも、それはいつか かならず心を優しくあたためてくれるような、そんな予感を感じさせる 柔らかな灯りだった。陸の灯したあかりが道しるべとなって、 陸の心が、天の心に寄り添ってくれるのならば また、前を向けるのかもしれない。目にうつるすべてに陸の欠片を探して……それでも、その度に 陸の笑顔を思い出せるのならば、 また何度でも、立ち上がっていけるのかもしれない……天は、たくさんの仲間の差し出してくれる手を震える手でつかんで、陸が溶けていった青空に、 心を込めて、愛を込めて 陸のためだけに、陸に届くように陸がだいすきだといってくれた あの微笑みを、うかべてみせた。