ガックリと項垂れる楽にえっ?えっ?とオロオロしだした陸。天がケーキバイキングと言えば、あぁ!と手をポン、とするのでこの双子は...と楽が呆れる。それでも行かないという選択肢が無い辺り、楽は十分この双子に甘いと周りの者は口を揃えて言うだろう。「ったく・・・。とりあえず車正門前に停めてあっから行くぞ。」 「わーい!ケーキ一杯食べるぞー!」 「ちゃんと程々にしとかないと気持ち悪くなっても知らないからね。」 「むぅ・・・大丈夫だもん!天にぃと半分こして食べるから!」 「仕方ないなぁ。」クスクスと笑って陸の可愛いお願いを了承する。陸の願いなら天ができる可能な限りなんだって叶えてあげたい。たとえ他人を傷つけようとも天には陸が全てで陸が世界の中心なのだ。誰がなんと言おうとも、陸さえ認めてくれるのなら天はなんだってできる。「ごめん陸、先に楽と車に行っててくれる?ちょっと忘れ物したから取りに行ってくる。」 「え?分かった!先行ってるね!」