放課後、先生に呼ばれ職員室で話を終えてから、大好きな人が待ってる教室へ向かう。私と恋人はクラスが違うので、1日中一緒にいることは出来ない。朝一緒に来て、昼休みに一緒にお昼ご飯食べて、放課後に合流して一緒に帰る。それが私達の日常だった。そして今日もその日常を完遂するために、急いで教室に向かった。扉を開けると、そこで待っていたのは机に突っ伏している恋人だった。「さ、紗夜!?しっかりしなさい!!」と身体を揺らし、声をかける。すると寝息が聞こえてきた。「な、なんだ…寝てるだけね…驚かさないで欲しいわね……」とは思うが、彼女の寝不足の原因は自分にあるということは、自覚していた。原因は、夜遅くまで電話でやり取りをしているからだ。私も紗夜も通話をしていると、つい時間を忘れて話をしてしまうので、気づいたら日付が変わっていたなんてざらだ…アラームをかけて、鳴ったら終わらせようとするのだが、少しだけ少しだけと繰り返してしまう……私達の悪いくせだ。でも机に突っ伏して寝ると、起きた時に身体中が痛くなってしまう紗夜の席の左右の椅子を拝借して、紗夜に近づける。右側の椅子に座って、紗夜をこちらに倒す。足を左側の椅子に載せて、即席ベッドの完成。とても硬いけど、横になった方がまだマシだろうと思った。枕は、私の太ももってことで。紗夜の髪を撫でつつ、彼女が起きるのを待った。彼女の髪はとてもサラサラで、いい匂いがした。だんだんと意識を取り戻していくと、私の頭の下に、なにか柔らかいものがあることがわかりました。何かなと思い、触ってみると、「ひゃんっ!?」と言う声が上から聞こえてきました。目を開けてみると、顔を赤くしている最愛の人がいました。その瞬間私は察しました。「あ……」とすると彼女は少し怒気を混ぜて「触り心地はどうだったのかしら?」と言われました。私は今、このあとの夜を覚悟しました。弄ぶだけ弄ばれて、結局次の日も寝不足で学校に行くことになりました……眠いです。