亭主と夫人は、マントをかぶせられ、あたりを見ることができなくなる。発明家それをいいことに、一味であることを公然と示し始める。すなわち、腕をねじ上げられてもいないのに、一人で大げさに騒ぎ立てる。あ、痛い、痛い。骨がきんと音を立てたようだ。折りれたみたいだ。痛い、痛い。あ、ナイフを突きつけるのだけはやめてくれ。あ、あ、突っつかないでくれ。血が出てきた。助けてくれえ....そういいながら、壁の絵をずらす。はめ込み式の金庫が現れる。そして、発明家は自分の役割は済んだといった表情で、小さな机の上にあった洋酒の瓶とグラスとを持ち、応接セットの方に言って椅子に掛ける。小声でつぶやく。悲鳴を上げすぎて、のどがかれてしまった首領の妻もそばへ来る。あたしも、さっきから喜んでいいのか悲しんでいいのか、お酒でも飲まなくちゃいられない気分よそれぞれ、薬が入っているとは知らずに飲む。霊魂たち、それを見て声を上げる。