陸は納得すると彼らの方を見て軽く会釈する。彼らも慌てた様子で会釈を返す。普段の彼らよりなんとなく浮き足立って見えるのは恐らく今自分の目の前にいる存在のせいだろう。なんせあんなに熱く語っている程のファンが3人もいる。 天は少し大げさにため息をついてから渋々といった様子で口を開く。「陸、この人たちは一応、ボクの信頼できるクラスメイトと先輩たちなんだ、だから」この先のボクの言わんとすることを陸は察してくれたのだろう。クスクスと笑いながらこくんと頷く。「ちょっとなんでそんなに笑うの」 「あはは、だって、天にぃこの人たちとすっごく仲良しなんだね!」 「…は?」そう言ってにっこり微笑んだ陸は被っていた帽子とメガネを外す。ガーネットの輝く髪がふわりと揺れる。全員が目を見開いて息をのんだのがわかった。 そうなるのも仕方ないだろう。なんせ、「まぁ、みんな名前は知ってると思うけどこの子は七瀬陸ボクの幼馴染」 「こんにちは!七瀬陸です!天にぃがいつもお世話になってます」ボクの幼馴染はアイドルである。