2014年6月、武雄にオープンした「ラ・ミーア・カーサ」はイタリア語で「我が家」の意味。ここ武雄は野菜の宝庫と言っても過言ではないほど、豊富な種類の野菜が生産されているそう。オーナーが以前修業していた福岡の半値程度で仕入れることが可能だという。トラットリア(食堂)という名前のとおり、量がとても多いのが特徴。また、料理は素材の味を大切にし、あまり手をかけすぎない料理を提供しているとオーナーは語る。しかし、一口食べてみると素材の味と一緒に奥深い味わいが口いっぱいに広がるのだ。 メニューはアラカルト、パスタ(季節ごとに5~6種類)。年間を通してのグランドメニューと、牡蠣やポルチーニ茸など旬の食材を取り入れた本日のおすすめメニューがある。オーナー 宮本さん55歳。20代は福岡市内のビストロで、30代はホテルで腕を磨き、最後はハミルトン宇礼志野のシェフになったそうだ。縁もゆかりもないし、親戚も友達いないこの武雄でお店を開いた宮本さん。 オープン当初はギャップだらけだったという。ビストロやホテルで磨いてきた技術は、あまり馴染みのない料理として地元の人に受け入れられなかったのだ。アルデンテのパスタが「こりゃごっちんばい(硬い)!やわ麺でお願い」と言われた時は、どうしようかと相当悩んだそう。今ではお客さんも段々慣れてきたらしく、武雄の街に少しずつ浸透しているようだ。また、武雄は交通の便がいいのも相まって、福岡や長崎からのお客さんも多いという。 食は人が生きていくためのエネルギー。車でいうガソリンだ。「僕は料理で綺麗なガソリンを作りたいと思う。この“綺麗”というのは色彩のこと。本当の意味でのビストロ(定食屋)、トラットリア(食堂)をお客さんに提供したい。お腹いっぱいになって帰ってほしい。」と日々腕を振るう宮本さん。 お腹が空いた、美味しい物が食べたいと思ったら、エネルギー不足。すぐにラ・ミーア・カーサに直行して生きるためのガソリンを補給ほしい。