【結果】自己記入による1回目と2回目の得点の反復性は良好でCronbachのアルファ係数は0.8473と高い信頼性を示した.嚥下障害あり患者群50名のうち46名(92.0%)が,いずれかの項目にAの回答をしていた.また嚥下障害なし患者群および健常者群の計315名の中でAの回答があったのは31名(9.8%)のみであった.以上の結果をふまえ「Aの回答あり」を嚥下障害ありと考えることとして本質問紙の嚥下障害検出の特異度と敏感度を計算したところ,特異度=90.1%,敏感度=92%,偽陽性率=9.9%,偽陰性率=8%となった.【結語】今回作成した質問紙は高い信頼性,敏感度,特異度を有していた.本質問紙は簡便であり,様々な集団に対する摂食・嚥下障害のスクリーニングに有用であると思われる.