2.紫依里と足裏「はあっ…!はぁ、はぁ…っ!」 狭い部屋で、女性の荒い息遣いが虚しく響く。女性の名前は紫依里(しえり)。彼女もまた敵と戦う使命を負った魔法少女である。 しかし、現在の彼女は敵に捕らわれた無力な女子高生でしかない。紫依里は敵に捕まり、先程まで散々苦しい拷問を受けていた。魔法少女の変身した姿のまま硬い椅子に座り、手は背凭れを後ろ手で抱く形で拘束されており、足は伸ばされた状態で足首を枷で固定されている。 …その拷問とは、彼女の最大の弱点である、足の裏をくすぐる事だった。「も、もう…許して…!やめて…!」 紫依里は目の前に立っているフードを被った敵に許しを請う。この人物こそが、紫依里の足の裏をめちゃくちゃにする程に淡々とくすぐっていた。手が足の裏に近づくだけで、紫依里はビクッと体を震わせた。「本当にだめ!お願い!これ以上くすぐらないで…!!」 必死に足の裏を守ろうと指を曲げようとするが、5本の指さえもガッチリと拘束されており、逃げる事は到底不可能だ。目の前の人物は紫依里の言葉を聞き流しながら、刷毛を手に持ち、何かの溶液に浸す。それがよく毛に馴染むと、紫依里の足の裏に近付けた。「いっ…!いやあぁぁ!やめてえええっ!」 それを見た紫依里は恐怖に支配され、足枷をガチャガチャと鳴らしながら激しく抵抗する。しかし敵の手が止まるわけもなく、無慈悲にも刷毛の感触が足の裏全体に広がった。「っひぃ!ひっひひひひ!ああぁ~っはははははははははははは!!」 紫依里は我慢などできず、弱点をくすぐられる感覚に笑い悶える。刷毛の柔らかすぎず硬すぎない弾力が、手とはまた違うくすぐったさを生み、紫依里はビクビクと体を痙攣させた。「あははははっはははは!くうぅっふふふふふふふふ!きゃあぁっはっはっはっはっはっはっ!!」 刷毛でじっくりねっとり足の裏を堪能するようにくすぐる。何かの溶液で滑りがよくなり、それが紫依里を更に悶えさせる要因でもあった。「くすぐったいっ!くすぐったいぃひひひひひひひひひっあははははははは!誰かたしゅけてええぇへへへへへへへっ!!」 刷毛のケバケバした感触がくすぐったくて堪らない。足の裏に襲いかかるくすぐったさに、紫依里は必死にここには居ない誰かに助けを求める。 しかし、意外にも早く、刷毛を使ったくすぐりは終了した。紫依里は激しく息をしながら呼吸を整える。未だに足の裏にくすぐったさが残っている気がした。