売場づくりの勘違い
VMDを習っている方は、整然とした売場がよい・・・と勘違いしている方が大勢いると思います。
棚や什器が寸分狂いもなくグリッドあっていて、商品は少なめにおいてあり、すっきりした売場が広がっている・・・。
そんな売場がよい・・・と勘違いしている方がいます。
確かに、売場塾でハーモニゼーションやオーケストレーション習った直後はそう思うかもしれません。
また定数・定量という観念で、展開数を少なくするのが美しい・・・と思う人もいるでしょう。
でも商品がごちゃごちゃしていて、ボリュームもどっさりとあって商品陳列が天井まで届いている店内の方がとても楽しい!!というお客様はたくさんいます、POPがやたら貼ってあって、天井からなにかろいろいなオブジェが下がっている。
そんなトンネルのような売場はわくわくする方はいるのです。
私は「ショップコンセプト」が大事だと思います。
コンセプトとは、「●●らしさ」なのです。
ドンキホーテが百貨店みたな売場をつくったら、たちまち「ドンキホーテ」らしさは失われます。
店内のPOPのフォントや色、サイズを統一しようと、ヴィレッジパンガードが決めたら 「ヴィレッジパンガードらしさ」は失われてしまいます。
カフェを見てみましょう。
ドトールコーヒーがスタバの真似をしたらたちまち「ドトール」のよさは失われます。
あのすぐ寄れて安くてうまいコーヒーを飲んで、サッと出る・・・レースのピットインの様なカフェだからあれでいいんです。
スタバのようにすると、たちまち良さは失われてしまいます。
ゆっくり寄れて、友達とだべりたい人はドトールに寄りません。
スタバでもなく、エクセルシオールに寄るでしょう。
それは、コーヒーを飲むという行為に、ゆっくりおしゃべりをする・・・という要素があるからです。
さらに「スイーツも堪能したい」というのなら、星乃屋コーヒーに寄るでしょう。
この、ドトールもエクセルシオールも星乃屋も同じ会社がやっているんです。
このように、同じコーヒーを出すにしても、コンセプトというものがあり、これがお店の佇まいを左右するんです。
ということで、コンセプトによって「お店のきれい」はいろいろ変わるのです。
商品展開数が少なくて、ネガティブスペーがたくさんあるのがいい・・・というわけではないんです。
わかりましたでしょうか。
売場づくりの勘違いをお話ししました。