善子の悲鳴と共に様々な体液が飛び散り、梨子の体を濡らしていく。 次第に善子の顔は腫れ始め、お腹にも痣ができ始めるが梨子のラッシュは止まらず、善子の体を滅茶苦茶に破壊していく。 「あごぁっ!!」 梨子の右アッパーが善子の顎を思い切り打ち上げた勢いで、善子のお団子が解ける。 力なくロープに寄りかかりながら、だらしなく血と涎を垂らした善子はせめてもの抵抗と言わんばかりに、弱々しく梨子の頰を狙ってグローブを伸ばす。 「善子ちゃん、そんなパンチじゃ痛くも痒くもないわよ?」 あえて善子のパンチを受け止めながら、秘められたスイッチが入ってしまった梨子は善子の顔面に力強い右ストレートをねじ込む。 「ぶふぉぉっ……」 梨子のパンチがめり込むと、善子の頭がロープの隙間からはみ出して、頭だけがリングの外に飛び出す形になる。 今のストレートで意識が飛んでしまったのか、白目を剥いた善子は体をピクピク震わせながら、小水でトランクスに染みを作り出し、キャンバスに水溜りを発生させる。 レフェリーが試合を止めようかと動き始めたところで、リングの外から大きな金属音が響く。 タイマーを見てみると、どうやら第2ラウンドが終わったことを告げるゴングのようで、試合終了のゴングではないようだ。