ある日、陸が発作を起こして数日間の入院をした。しかしその退院日に、天に外せない仕事が重なってしまった。 退院時に迎えに行けるのだが、夜に生放送の歌番組の仕事が入っていたのだ。 病み上がりの15才の陸を一人で家に残す選択肢は無い。かといって、頼れる親戚なんてものも無かった。天はメンバーや姉鷺に頼み込んで、番組中は楽屋で陸を休ませようとした。 駄目もとで頼んでみたら、あっさりと快諾してくれて、少し拍子抜けした。 「もっと早く頼れよな」「困ったことがあったらいつでも言って」「何でも言いなさいよ」そんな優しい言葉を貰って、天は思わず涙ぐむかと思った。 収録中は、姉鷺が陸の側にいてくれると言ってくれた。