「え?」目を丸くして私を見つめるさとみさんを見て、やっと正気に戻った。どうしよう発した言葉は二度と返ってこないのに、今更悔やんでいる。もっと時間をかけて会話をして会ってお互いを知っていけば、まだ良い結果が出たはずなのに。『い、や、そういう気持ち無いですよ?ただ…そうです』『私だったらそんな思いさせないし幸せに出来るのに、って思っただけで…』『あ、ネジ曲がった好意は無いですよ?只ちょっと…ちょっと処じゃないぐらい惹かれてしまっただけです』『かっ、勝手にすみませんでした』「…待って」『あ、何も言わずに帰ろうとしてた…色々とすみませんでした』深くお辞儀した後、精一杯ニッと笑えば公園に背を向けてはや歩きで前へ前へと進んだ。無性に出てきて収まらない涙をほったらかして、ポタポタとマフラーに落ちる水滴も気にせずに。何で今日マフラーしか着て来なかったんだろう…手足はジンジンと冷たく既に麻痺していて、耳は冷たいを通り越し赤くもしかしたら霜焼けになっているかも知れない。寒い、冷たい、痛い。『あ、れ?』後ろからどんどん聞こえてくる来る荒い息づかいに疑問を抱いて、一旦足を止めた。そう、もしかしたらさとみさんかも、と期待したから。「いい逃げはズルいよ、」『えっ』後ろから強く手を引かれ、いつの間にか彼との距離は3cm程になっていた。「近い」と思う暇なく距離は0cmに縮まって、私の鼻に触れた。「鼻が真っ赤になった。あはは、可愛いトナカイさんだ」私が手で鼻を隠して彼をキッと睨んでも楽しそうに笑うだけ。何時からそんなに意地悪になったんですか、?今日はクリスマス、貴方にプレゼントしたのは私の恋心。なんてね、笑END