「(こんな時期に転校生・・・?)」頬杖をついて窓の外をじっ、と見つめていた天はふと黒板の方に視線を向ける。''あの子"と同じ名前・・・・まぁ、そう珍しくも無いありふれた名前だし、そんな事を思いつつ、リクと名乗るその少年の顔を見た瞬間、天の瞳が大きく見開いた。「な・・・・」嘘だ嘘だありえないこれは、現実じゃ、ない夢だ夢だ夢だ嘘だ"あの子"な訳がないでもでも他人の空似もドッペルゲンガーも生まれてこの方信じた事など一度も無い。ましてや死んだ人間が生き返るなんて馬鹿げた話は論外だ。だけど、あまりにも似すぎているのだ。天が只一人、血を分けた人物に。顔も、声も、背格好も。まるでこの世に呼び戻されたかのような・・・・「えーリクは3年ぶりにイギリスから帰国したばかりだそうだ。久しぶりの日本で慣れない事も多いと思うから、皆色々助けてあげるように!仲良くしてやってくれ。リクの席は・・・・うん、窓際の席が空いてるからそこに座りなさい。」担任の二階堂がそう告げると、リクは「分かりました!」と返事をした。 リクの燃えるような赤色の髪が風でふわっと揺れた瞬間、天の瞳には-・・・・「・・・・・・・・・・・陸?」