さぁ祝え、盛大に──数百年ぶりに双子の天使が誕生したその日は天界にとって盛大な誕生祭となった。 現全能神の力の衰えにより天使を生み出せなくなっていた矢先の吉報に、他の神々や同じ天使たちが歓喜に沸き、生まれたばかりの双子の天使たちは愛され、祝福を受けた。そんな生まれたばかりの子たちに神々がこぞって恩恵を授けた結果、双子は幼くしてその身に余るほどの力を身につけてしまった。 これには流石に全能神の怒りの雷が神々に落ち、それ以来恩恵を授けることに禁止令を出したのだが、一度受けた恩恵は双子の存在が消滅するまでは残るため、厳重な監視の下で育てられることが決められた。 もしも堕ちてしまったら、天界の崩壊を招く厄災になりかねないからだ。