結局、隠していたことは藍沢直哉によってTRIGGERに呆気なくバレてしまった。 天を傷付けた上に謝らせた。…何も悪くないのに。 今更後悔しても遅いのだが、どうしたら良かったのかなんてわからない。決して傷付けまいと思って隠していたのに、そのせいで却って余計に傷付けてしまった。 幸せに笑っていて欲しいのに、どうにも上手くいかない。迷惑をかけたくないのにどうしてこうなってしまうのか。 兎にも角にも、この2泊3日の温泉旅行ロケは天には迷惑をかけないよう頑張らなくては。「バス乗り場に到着しました。私も別で向かいますが、何かありましたら遠慮なくおっしゃってくださいね」どうかお気を付けて、と車を止めた紡は心配そうに口にした。「ありがとう、マネージャー。大丈夫、頑張って面白い番組にしてくるから、安心して見てて」 「…あいつのことは絶対に許せないけど、仕事だしちゃんとやらないとな。…こっちは12人も居るんだ。絶対に負けない」