コロコロと変わる彼女の表情はとても豊かで、私までもつられてしまう。とても不思議な子だと思っていると彼女が誰に告白したのと尋ねてきた。そのことに思わず息を飲み込む。だって彼女のお兄さんに告白したのだ。恥ずかしさもあったが何となく言いたくなかったのだ。「えっと・・・」 「同じ学部の人?同い年?あ!もしかして先輩だったり?」ワクワクといった表情で見てくるものだから言うつもりのなかった言葉が口から滑り落ちる。「な・・・」 「な?」 「七瀬・・・天くん・・・」 「・・・・・・え?」あぁ、やっぱり言うべきではなかったと恐る恐る彼女の顔を覗いた時、私は思わず声をあげてしまう。「ヒッ・・・」 「・・・・・・」