「……い、…て……!おい、天!」 「…っ?!」 ビクリと体が震え、そして意識が覚醒する。 「天、大丈夫?魘されてたけど…」 「…あれ?ここ……。」 「珍しいな、お前が仕事の合間にうたた寝するなんて。」 声のする方に目を向けるとそこには眉をかしめた楽と心配そうにこちらを見る龍の姿。 「ごめん…。どれくらい寝てた?」 「1時間ちょっと。まだ次の収録までは時間あるから大丈夫だ。」 「疲れてるんじゃない?天、もう少し休んだら?」 「いや…大丈夫。」 心配する龍之介や楽を軽く流し、天は収録の準備を始める。 先ほどまでのリアルな夢。こんなにも立て続けにあの夢を見るのは初めてだった。 あの続きはどうなるのか…。 僕は知ってる…?この先どうなるのかを。自分でも上手く消化しきれないほどの気持ちを抱えたまま、天はトップアイドルとしての顔に切り替える。