でも、いくら叫んでも喉が痛むだけでなぁ~んにもなりゃしませんでした。
おっさんはどこ吹く風といったふうに、叫びやむまで待ちました。
どのくらい経ったでしょう。
一通り叫ぶと、美緒ちゃんの目から一気に、ボロボロと、涙がこぼれ落ちてゆきました。
そんな可哀想な美緒ちゃんに、おっさんはやさしく言います。
「これからね、美緒ちゃんが悪い子だから、いい子になるためにシツケるんだよ。いい子になるなら、酷いことしないよ」
「・・・・おうちぃ・・かっ帰してぇぇ・・よぉっ!」
「ははは!お家は入れてくれないよ。だって、美緒ちゃんは悪い子だから良い子にしてって、美緒ちゃんのお父さんに僕が頼まれたんだからさ」
グシャグシャになった美しい顔が、上を向きます。