俺たちは、ようやく、想いを繋げた。しばらく、炭治郎は俺の屋敷で預かることになった。まだ、ちゃんと番になった訳じゃねぇから、預かるという形だった。炭治郎は、しばらく任務はないらしく、ずっと屋敷にいる。任務から帰って来ると屋敷が明るいんだ。少し、口角が上がるのが分かった。嬉しかった。今まで、誰もいなかったからな。あそこは、ただ、寝に行くでっけぇ箱だった。だけど、そこに 炭治郎がいるというだけで、こんなにも幸せになれる。「帰ったぞ…。」奥からぱたぱたと走る音が聞こえた。「実弥さん!おかえりなさい!」「おぅ…。」「ご飯、もうできますよ!」そう言って、俺の手を優しく掴んで居間に行く。飯を食いだすと、二人とも黙るが、そんな空間も嫌いじゃない。沈黙が苦にならないんだ。そう思ってた時だった。