上記の図で曲線Aが示す意味は、売上高を伸ばしていくにつれ、コストは低減していきます。しかし、ある時点aに到達すると、売上高を更に伸ばすための設備や経費などの増加により、コストは逓増していきます。A’の曲線の意味は、企業資産を有効活用することで、コストの逓増する分岐点をáにまで伸ばすことができることを意味します。(例:業務用食材問屋の支店の年商が約10億円であることは、10億円を超えると、商品倉庫の増設、商圏が拡大することでの営業効率の低下、物流効率の低下などにより、経営効率が低下し始めるために、増設するよりも、次の商圏BやCに新しい支店を開設するほうが得策であることが経験を通して実践されているからです。)ABCの曲線の最底部を結んだ点線を経験効果曲線と称します。この経験効果曲線を迅速に滑り降りることが競争力を増強することであり、他社の追随を許さない結果となります。これがユニクロの強さの秘密のひとつでもあります。経験効果曲線をすばやく滑り降りるためにも、顧客のニーズに対応した的確な商品政策が重要なポイントとなります。