横で楽が龍の真似を始めたのとは違って、陸は再度完成品に手を伸ばして来る。 どうやら、自分のものの味は変えたく無いらしい。 一応俺のなんだけどな……と思ったものの、キラキラと目を輝かせている陸に絆されて、龍はニコニコとその動向を見守った。「はい、天にぃ……あーん」 「ふふ。あーん…」パクッと陸のスプーンから珈琲掛け練乳を頬張った天は、美味しいね、と陸を見つめて笑う。 双子が食べさせ合いっこをすることに、最初に見た時こそ驚いたものの、今ではすっかり慣れてしまった。「……2人とも、可愛いなぁ…」 「ふぇ?」 「ありがとう、龍」 「龍、絆され過ぎ」 「またそんなこと言って……楽だって、頬緩んでるよ?」 「……龍は良いけど、楽の反応は何かオッサン臭くてダメ」 「⁈……天、お前なぁ…‼︎」 「はい、ストップストップ‼︎」