「はい、今日はアールグレイね。あ、天は蜂蜜入れるだろう?」 「ありがとう」 「だけど珍しいよな。紅茶に蜂蜜とか」 「好きなんだから良いでしょう。でも分からないんだ・・・・何で蜂蜜何だろうって、気が付いたら入れていた」 「記憶がなくても好きな物は体が覚えているって言うやつかな?」 「そうなのかもね。蜂蜜を見ると何だか凄く懐かしい感じがするから」 龍が煎れてくれた紅茶を受け取り、一緒に手渡された蜂蜜の瓶を開ける。スプーン一杯蜂蜜を取り、紅茶の中へ。甘い香りがボクの鼻を擽った。一口紅茶を口に入れると、ほっと息を漏らす。「龍、美味しいよ。ありがとう」 「どういたしまして。最近、気が張っていたからね。少しは肩の力を抜かないと、今度の突入で怪我でもしたら大変だからね」 「そうだね。気合いを入れなくちゃ・・・あの研究所に捕らわれている子供達をボク達が助けないと」 「あぁ、オレ達がやらなきゃ誰がやるって言うんだ」