急いで抱き起こすが、意識が無いのだろう。ぐったりと重い体には力が全く入っていない。「七瀬!!七瀬!!しっかりしろ!!」呼びかけるも、応答がない。 嫌な予感がして、楽は陸の口元に手を当てた。(息をしてねぇ!!!)凍り付くような寒気が全身を駆け巡る。 楽は自分のジャケットを脱いで一旦その上に陸を寝かせると、すぐさまスタジオのドアを開け、中に向かって叫んだ。「おい!!救急車呼べ!!七瀬が!!!」いきなり部屋のドアを開けたと思ったら叫び出した楽に、全員の視線が向けられる。「音楽一旦止めて。楽、いったいどうしたの?」しかし、音が大きくて楽がなにを叫んでいるのか聞き取れなかったために、いったん音を止めてからゆっくりと天は振り向いた。ただでさえ遅れてきているというのに、練習を止めた楽を叱るためだ。しかし、「救急車呼べ!!」切羽詰まった様子で叫ぶ楽に、何かがおかしいと気付く。「なに?」嫌な予感がした。なにか、良くない事が起きたような・・・予感。「スタジオの前で倒れてんだよ!!あいつ、息してねぇんだよ!!!」楽が言ったか言い終わらいか。そのくらいのタイミングで、天が慌てたようにスタジオを飛び出した。そして、「・・・っ、陸!!!!!」その目の前に、青ざめて横たわる陸の姿を発見した。