そして今 ──魔法の杖なんて無いけど、そんなものは必要ないくらいに刺激的で楽しい毎日を、俺は過ごしている。アイドリッシュセブンのメンバーになれて、俺はたくさんの時間を、このメンバーと過ごした。 そんな中で、俺はわかったことがある。魔法があってもなくても、そんなのは何の関係もないのだ。夢や希望に手を伸ばして努力し続けることで、人は輝くことができる。 その一人一人の輝きが、ステージで重なりあって、まるで魔法みたいなピカピカで幸せな時間を、ファンと共有することができるんだ。 その、一人では掴みとれないほどのひかり輝く夢を叶えるために、俺たちはおれたちの出来るすべてで、向き合っていた。俺も、おれ自身の力で 夢を掴みたい。俺自身の努力とがんばりで、ステージの上で奇跡みたいなひかりをファンに見せたい。 そして、天にぃと同じ目線に肩を並べて立ちたい。 そう、強く思うようになっていた。たくさんの仲間に囲まれて、同じ目標に向かう。 今までで一番充実した、濃厚な楽しい時間は、まるでキラキラした夢のような日々だった。 俺にとって、魔法はとっくに必要のないものとなっていた。