「さっきの・・・あの人の話」 「さっきの話?」 「あの人が、おれに軍に入れって言っていた」 「陸、その話は」 「あの九条元師の話はお前にはまだ早いし、俺達はお前を軍に、俺達の部隊に入らせるつもりはない。だから安心しろ」 「俺達は陸君にはこれから幸せに過ごして欲しいんだ?戦い何て知らなくて良いんだよ」 俯く陸の頭を優しく撫でるボク達。楽や龍の言う通り。陸には戦いの現場などに出て欲しくない。戦いなんてもう知らなくても良い。戦わなくても良い。陸には幸せになって欲しいから。「でも、天にぃ達と一緒にいたいならって言っていた・・・」 「それは・・・・」 陸が軍に入る事を拒めない様に言わばボク達は人質に取られた様なものだった。ボク達といたいなら軍に入れ・・・本当あの人のやり方は好かない。それどころか吐き気がする。「オレは、ずっとあの研究所にいて、昔の記憶とかあまりないけど・・・でも天にぃの事何となく覚えてる。天にぃの声とか仕草とか、だから離れたくない。龍にぃや楽にぃも最初怖かったけど今は全然怖くない。皆と離れるのは嫌・・・オレのこの体、力が役に立つのなら・・・だから、オレ、軍に入る。『TRIGGER』に入るよ・・・皆と一緒にいたいから」