「ん…、ふっ」
マスターから鼻の抜けた息が漏れる。ただ口付けただけなのに、と思いつつもそっとマスターの口に舌を差し込む。びく、とマスターの体が大きく震えた。
舌を押し付けるようにマスターの舌と絡ませる。暫くすると、ぎこちないながらもマスターも積極的に舌を絡ませてきた。
「ひゃ…っ!」
マスターが口付けに夢中になっている隙を突いて、その豊かな胸に手を這わせる。少し撫でただけなのに、マスターは可愛らしい声をあげてきゅっと目を瞑った。
それが余計に沖田を興奮させる。
「は…、ぁあ…ッ、んっ、んん…っ」
強めに、弱めに、弾力のある胸を揉む。その快感に戸惑いながらも、マスターの身体は敏感に快感を受け止めている。
ふにふにと、指が沈む度に形を変える胸がなんだかとてもいやらしく見える。自分で自分の胸を見るときは何も感じないのに。不思議なものだ。
「マスター、ここ」
「やん…!」
浴衣の厚い布の上からでもわかってしまうほど固くなっているその突起を、ツ、と軽く撫でてみる。
それだけでマスターは体をしならせ、甘い声を漏らした。
直にそれに触れたくて、浴衣を剥ごうと襟元に手を置くとマスターの弱々しい手がそれを抑えた。不思議に思ってマスターの顔を見ると、目尻には涙が溜まっており今にも泣き出しそうな顔をしている。
「ここで…するの?」
「え」