でも、あの人の言っていたことは本当だと思うよ、と言うリクにガクはじゃあ東の森にいるのかと聞く。それにコクリと頷いたリクに、なら目的地は東の森の方だなと行き先を決定する。 早速向おうとしたガクたちだったが、キュウ、とリクのお腹がなる。「・・・先に腹ごしらえするか。」 「えへへ・・・リクのお腹すぐなっちゃう。」 「リクと同じで素直なんだね。可愛い。」よしよしとリクの頭を撫でるテンに嬉しげに目を細めてもっと撫でてと言わんばかりに頭を差し出すリク。そんな二人のやりとりを横目にキョロキョロと辺りを見ていたガクは目星の店を見つける。そこに行くぞと二人に言うが、いつのまにか頭の撫で合いに変わっており、やめる気配がないのではぁ、と一つ溜め息を吐いてから二人を抱き上げる。「いつまでやってんだ。頭禿げるぞ。」 「えっ!?ハゲちゃう!?」 「え、うそ・・・」サッと揃って頭頂部に手を置いて青い顔をするものだから思わず笑うガク。それを見たテンが嘘ついたのかと怒り、リクはよかったぁ、と肩を撫で下ろしていた。 テンの怒りの攻撃をかわしつつ二人を連れて入った大衆食堂にはお昼時というのもあって多くの人で賑わっていた。「いらっしゃいまっ・・・」 「?」店員の若い女性が接客をした途中で言葉が止まる。そしてそのままガクをまじまじと見つめたまま何も言わなくなってしまった女性にどうしたのだと三人揃って首を傾げる。「あ、えと、い、いらっしゃいませ!!一名様ですか!?」 「いや、こいつら含めて三人だ。」 「へ?・・・・・・え。」