2000年以降急激に普及したインターネットは、当然この2つの研究領域にも大きな影響を与えている。セグメンテーションの研究では、情報発信を軸としたインフルエンサーという新しいセグメントが提唱され、彼らの発信する情報が、他の潜在顧客の購買に影響を与えることが明らかにされている。意思決定プロセスの研究では、購買後の情報共有の概念を組み込んだ新しいモデルが提唱され、購買段階から一歩進んだ購買後の行動にまで、その研究範囲が拡大している。インターネットの環境は年々進化している。このため、セグメンテーションの研究には、情報発信の有無だけではなく、情報の受信や質を含めたより精緻なセグメンテーションが必要とされるであろうし、意思決定プロセスの研究にも、従来モデルの拡張にとどまらず、より根本的な改善が必要と考えられる。