ってマジで重いんだけど! 俺は暗い中、目を覚ました。すると目の前には森貓の顔が……。「なんだ、お前かよ。重いんだけど」「にゃぁ」 そう言うと俺の顔に右手を乗せてくる。いや右手じゃないか右前腳だ。「なんだなんだ」 俺が身體を起こすと彼女はベッドから降りて、ドアの前に座ってこちらを向いている。 どうやら外に出たいらしい。「解った解った」 ちょっと肌寒い中、毛布を巻いてドアを開ける。 外はまだ暗いが、少し明るくなっているようで色が黒から青に変わりつつ──。 一面に薄い霧が発生していて遠くの方が白くなり、立ち並ぶ巨木が溶けて消えている。 森貓がそのまま霧の中へ消えていくのを見て、彼女達の朝は早い事が解った。「ふぁぁぁ」 明るくなったら起きるのがこの世界だが、さすがにまだ時間が早い。まだ眠いわ。もう一眠りする事にしよう。 プリムラさんの方を見ても安らかな寢息を立てている。