貴方彼の腕の中に包まれると甘く優しい匂いがいっそう強くなってさらに彼の世界に誘われる感覚に陥る『羽夜すげぇ温かい、いい匂いもするし』なんて言って私の方に顔を埋めてくるものだから、心音は高まる一方『はは、羽夜顔真っ赤じゃん』「さとみの、せい」『俺のせい?俺ただぎゅってしてるだけだよ』満更でもない顔をしてそんなこと言うから…って、「さとみの耳だって、赤いじゃん」『えっまじ?…ばれちゃったか』微かに赤く染って熱帯びてる彼の耳に触れると照れくさそうに笑って お揃いじゃん、って彼の指が私の耳に触れる『羽夜かわいいんだから仕方ないだろ?ずっと顔赤くしてるし、顔寄せるとすぐ照れちゃうし』「こんなかっこいい人を近くで見るの、慣れてないから…」『じゃあ、俺と試しておく?』「試すって?」『どこまで顔寄せたら羽夜がドキドキしてたまらなくなるか』「そんなの無r『よーいスタート』」ゆっくりと彼の顔が近づいてくる10cm…8cm…「うぅ、」『目瞑るのだめ。羽夜、俺の目見てて』彼の澄んだ瞳が私の瞳を捉えて離さず、そんな彼の瞳から目を逸らすことは出来ないまま顔はどんどん近くなっていく…6cm…5cm…「っも、だめ、限界…です」そう言って身体を離そうとすると、彼は手首と後頭部を掴んできた「えっ、なんで」『限界来たら止める、なんて俺言った?』「っ、」『ね?言ってないでしょ。ほら続き』顔がどんどん熱く火照っていき、心音が煩いほど高鳴っている3cm…2cm…思わずぎゅっと瞳を固く閉じる『羽夜、本当かわいいね、おやすみ』「っん…」耳元で彼の甘い声が響き、唇に柔らかな感触を感じると頭がふわふわとして意識が遠のいていった