W陳列で売上を倍増するには
W陳列とは、同じ商品を店内の2箇所で販売することです。
メーカーにとっては、この上もないことで 「棚が1.5倍になれば売上は2倍になる」という定説どおり、お店の中で棚を広げるということは、商品の売上が上がることを意味しています。
さて、W陳列とはどういうものか。
例えば、ミニカーがあったとしましょう。
通常はスーパーの玩具売場に置かれていますがもう一箇所、スナック菓子売場にも置くのです。
お子さんの好きなキャラメルや飴の売場の棚に吊るして置くわけです。
すると、キャラメルを買うついでに子供が親にねだり、親は「仕方がないわねえ」と言いながら買い物かごにミニカーを入れる。
そうして、ミニカーは玩具売場だけにあるときよりもかなり売上が上がるわけです。
しかし、メーカーは小売店に言えば棚を広げてくれる、とは限りません。
商品をお店の2箇所に置くには、メーカーはそれなりの売場づくり提案が必要です。
その商品を置くことによって、そのカテゴリの売上が上がる・・・ということをあらかじめデータで示さなくてはいけません。
ミニカーのメーカーが自社製品をスナック売場に置くことによりスナック売場の売上が格段に上がることをスーパーに提示するのです。
提示の仕方は
・実験店での売上アップの事例
・スナック購入者のミニカーの同時購入意向率
・スナックとミニカーの相関関係(同時にかごに入れている比率)
・リレーション比率 (玩具売場の後にスナック菓子売場に行くルートが高い)
などの科学的な数字を、Netアンケート、店頭インタビュー、レジ調査、グループインタビューなどで導き出すのです。
もちろん、数字がとれなければ、勘や経験でもかまわないでしょう。
ただ、その場合はアイデア提案ということになります。
今の時代は、アイテムでモノを買うというよりもライフスタイルやTPOでモノを買うようになったので、元来考えられなかった組合せの売場が出現するようになりました。
ミニカーのスナック菓子売場での販売は、実際に西友他いろいろなスーパーが行っていますが、同時購入比率を高めて、客単価を上げるには有効な方法といえます。