人の生き血なんて、絶対に飲むものかと思っていた。 あんなまずいものを摂取しなければならないのなら、いっそ灰になってしまった方がいいと本気で思っていた。 人工血液のパックを飲みながら、遮光カーテンの引かれた部屋の中でぼんやりとしている日々。 生きているのか、死んでいるのかさえ分からない。 もう何年…何十年こうしてぼんやりとしたまま生きてきたのだろう… 生きる目的が見つからない。 どうして僕はこんなに生きながらえているの? 生に執着も感じない。 ならばもうこのまま、明るい太陽の下に飛び出してやろうか… そんな危険思想を持ちながら、でも実際にはそれもできずに、やはり同じ毎日をただずっと繰り返している。 なんのために生きるの? 何のために僕はここにいるの?その答えを探して…そうして、ある日とうとう、僕は見つけたんだ… 僕がここまで生きながらえた、その理由を…それは君に会うため… ただ君に会うために、僕は…僕はこの長い生を、生きてきたのだと…