天にぃへいきなりこんな手紙渡されてびっくりしちゃったかな。 でも、どうしても天にぃに伝えたいことがあったからこの手紙を書きました。 俺が伝えたいことは一つだけ。 どうか自分を責めないで。 自分のせいで俺が不幸になったなんて思わないで。 俺は十分幸せだったよ。 確かに天にぃにおいて行かれたときは悲しかったし、何でって思った。 だけど、すぐに分かったんだ。 ああ、天にぃは俺の治療費のために養子に行ったんだって。 借金がある状態じゃ満足に俺の病気が治療できないから。 だから、俺を捨てたんでしょ? 俺を助けるために。自分を犠牲にして。 ごめんね、天にぃ。 ずっと我慢させて。 本当にごめんね。 だから、天にぃにのことを知らないふりをしたんだよ。 せめて今の天にぃに迷惑を懸けたくなかったから。 俺、幸せだったよ。 18年間しか生きることができなかったけど。 天にぃにたくさんの幸せをもらった。 俺は本当に心から幸せだった。 だから、どうかこれからは自分のために生きてください。 俺のためじゃない。 九条でも七瀬でもない。「天」としての人生を生きて。 だいじょうぶ、天にぃは一人じゃないよ。 楽さんや龍さん、それにたくさんの天にぃを応援してくれるファンがいる。 俺もずっとそばで見守っているから。 そして、天にぃがいつか「天」としての人生を果たし遂げたら。 そしたら、一緒に水族館に行こうね。 また、手をつないでおそろいのシャツを着て。 だから、それまで約束はお預けね。ねぇ天にぃ、今まで本当にありがとう。 俺は今までもこれからも「七瀬天」も「九条天」も大好きだよ。 じゃあ、また会う日まで。ばいばい。