町の酒場を後にしたガクたちは、町外れにある教会に来ていた。時刻はまだ昼過ぎだと言うのに夜のように暗く、陰鬱な空気が漂っていた。「いかにもって感じだな・・・。それはそれでハズレじゃねぇってことでありがてぇけど。」 「テンにぃ、苦しいよ・・・」 「リク、ボクの手を握ってな。」先程まで眠っていた双子は教会に着くなり揃って目を覚まし、ガクに下されてそれぞれ辺りを見渡していたが、急にリクの顔が蒼褪め、苦しみ始める。それを見て駆け寄ってきたテンがリクに手を差しだし、リクがそれを掴むとみるみる内にリクの顔色が元に戻る。「ガク、当たりだよ。リクが反応したんだ。」 「だな。問題はどこにいるかだが・・・」警戒するように視界の悪い道を進んでいくと、不愉快な笑い声が敷地内に響き渡る。