舞台上には、TRIGGERとRe:vale、五人が立っていた。「……さて、改めて、天。おかえり!」百が言うと、ステージ上のメンバーのみならず会場中からおめでとう、おかえり、と天の復帰を喜ぶ声が上がった。「ありがとうございます。……なんか、照れくさいですね」 「はは。やっぱり天使だなあ」 「ちょっと、ユキ。あんまり会場のボルテージ上げないでよ」 「ごめんごめん。次の曲は、僕たち五人でしっとりと、歌うよ」悲鳴にも似た歓声が上がった。それもそうだろう。トップアイドルたちがコラボするなんて。「なんの曲か、……たぶん、知らない曲だよ。俺がたまたま動画漁ってたら行き着いたってだけだから」 「良い曲なのは間違いないよ」 「ちゃんと許可も取ったから!今回は」どっと笑いに包まれる。……そういえば前回陸の復帰ライブのとき、許可も取らずに先に告知したんだっけ。思い出して天は笑ってしまった。「ああ、また盛り上がっちゃった。楽くん、ちょっと空気凍らせて」 「んな無茶な」 「だめだめ、盛り上がっちゃってるじゃない」 「曲いきましょうよ、もう無理です」喋れば喋るほど盛り上がる会場に、苦笑いしながら龍之介はすすめた。「あはは、そうだね。……じゃあこの曲を見つけたモモ、紹介よろしく」 「うん。……この五人だからこそ出来る音楽を聴いてね」