それより調べた結果ダグ達はどうなったの? 日光に弱くなったとか、銀で肌が焼けたりするなら困るのよ」「流石にすぐには分からんよ。一先ず、骨格や内臓の位置と数は変化していないと言う事だけだな。日光については地上に出ないと分からないが……銀については大丈夫だろう。シルバーのペンダントをしている君に抱き止められても、ダグ君の皮膚が焼けるような事は無かったようだしね」 それを指摘されたメリッサは半眼になり、ダグは思わず頬を紅くする。「……自分も倒れ込んでいる最中だったのに、よく見てるわね」「うむ、これでも研究者の端くれなのでね。 ドワーフや獣人種は冥系人種以外の種族になったようだが――」「あたし、狼系獣人種から、魔狼系冥獣人種になりました! 【獣化】ってスキルも覚えました!」「私達ドワーフはドヴェルグって種族になったよー! 人によって色が黒くなったり、青白くなったり、色々だよ!」 多少耳や尻尾の毛が増えている元獣人種の少女に、自己申告通り肌の色が変化している元ドワーフの少女の報告に頷いて、ルチリアーノは後ろを振り返った。「まあ、彼女達の種族がどんな特性を持つ種族なのかも含めて、調べてから改めて報告しよう。それで良いかね、師匠?」『構いませんよ。とりあえず、変異して能力値が下がったり、体調が悪くなったりした人はいないようですし。報告書はメリッサがモークシーの町に戻る時に受け取ります。