ごめんね、とまた謝った。謝った所で、過去を無かった事には出来ない。そんな事は、分かっている。でも、言葉にしなければ思いは伝わらない。「…俺、もう怒ってないよ…。あんな風に怒ってごめんなさい…。天にぃがね、キスした時俺のなのにって思ってぐちゃぐちゃになって…自分でも分かんないぐらい、いらいらして…」その言葉に心臓を掴まれ、高揚するのが分かる。陸の手を取って抱き寄せると、濡れた唇にキスをした。開いた隙間から、舌を忍び込ませ絡め取る。甘えるように絡みつく陸の舌は頭の奥まで支配した。腕を絡ませて、もっと、もっと、と甘える陸をソファーに押し倒して満足するまで深いキスをしてやる。「…ふっ、」唇を離すと唾液の糸が引く。陸は、惚けた顔でこちらを見ていた。「ベッド行こう」こくりと頷く。小さな陸を抱っこして寝室まで連れて行くと、ベッドに丁寧に下ろしてそのまま首元に唇を這わせる。シャツの隙間から手を伸ばし胸の膨らみに触れると、陸の身体が震えた。「怖い……?やっぱり、止めようか?」「…平気、天にぃの好きにして」赤く染めた頬と、涙で潤んだ瞳。ボクは、苦笑した。ああ、ダメだ。やっぱり、止められそうにない。そのまま指と指の隙間に、ボクの指を絡める。陸の細い指は、簡単にボクの指に包み込まれ、それだけの事を愛しく思う。「嫌だって言っても止めないから、覚悟して」